地域仮想通貨 かすみがうら市編

月刊仮想通貨9月号vol.18 2019年7月20日(土)発売号より

月刊仮想通貨本誌の編集・記事執筆を手掛ける小村海の記事を月刊仮想通貨公式サイトにも掲載。
毎週木曜日に更新予定となっております。

前回(地域仮想通貨 富士市編)

◆かすみがうら市 湖山ポイント

ネコバンをさらに刷新した形で世に出たのが、茨城県かすみがうら市の電子クーポン「湖山ポイント」だ。市が2018年6月に運用を始め、2年目となる19年度も継続運用されている。

市が地域おこしに有効な施策を模索する中、地域電子通貨の話題性に着眼。市から要望を受けたSound-FinTechが、ネコバンで使ったブロックチェーンをベースにし、わずか3カ月で湖山ポイントを完成させた。
湖山ポイントは、市民などが地域のマラソン大会や清掃活動といったイベントの参加時に、専用アプリを介して500~1000円分のポイントが付与される仕組み。アプリに掲載された店舗で使うことができ、市は18年度が300万円分、19年度が500万円分のポイントをそれぞれ用意した。
ポイントは消費型でアクアポイントのように経済循環することがない。ポイントの原資は市の予算で賄っており、規模感も小さいものとなった。結果として導入、普及は進まず、導入店舗はわずか10店、利用額は初年度で50万円未満にとどまった。
市の担当者は、営利を目的としない行政のポイント制度では消費者の個人情報がとれず、データの蓄積が難しいことから店舗側にシステムを導入する利点が少ないことを指摘。「何かしらの見返りがないと参入者は増えない」とした。Sound-FinTechの土屋清美社長も「補助金ありきの制度はエコシステムではなく、解決する必要がある」と語る。
市は湖山ポイント運営でKPI(重要業績評価指標)を設けていないものの、消費者確保に向け、決済店舗を増やしたい考え。キャッシュレス制度は一般的にスピードや予算感で民間企業に利があるが、行政がほぼ独力という中でどう戦略を打つかに、注目が集まりそうだ。

今週はここまでとなります。
本文は月刊仮想通貨9月号vol.18に全て掲載されていますので、是非下記リンクにてお買い求めください。
また、来週、再来週はお休みとなります。
次回は26日(木)に「地域仮想通貨特集」を更新する予定となっています。
次回更新分は月刊仮想通貨10月号vol.19に掲載されていますので、合わせて下記リンクからお買い求めください。

Profile
文◉小村海(おむら・わたる)
1990年生まれ、島根県出身。
山陰地方の新聞社で記者として5年勤務した後、仮想通貨に魅せられ、仮想通貨記者に転身。
現在は月刊仮想通貨本誌の編集と記事執筆を手掛ける。

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