Vol.29ニュースから見る暗号資産・Blockchain業界

6月19日(金)メールマガジン配信号より

アジア最大のブロックチェーンカンファレンス「Japan Blockchain Conference」の事務局より提供を受け、業界に関する事務局独自の見解を隔週で配信させていただきます。

〜拡がる暗号資産マイニングの国家戦略化〜

今月11日、中東・カザフスタンで暗号資産のマイニング産業を強化していく計画が明らかになった。
同国のデジタル開発担当大臣であるAskar Zhumagaliyev氏は、今後3年間で3,000億テンゲ(約791億円)の投資を誘致する考えを示した。
これは同国でのマイニングの拡がりと実績を踏まえた上で計画され、Zhumagaliyev大臣はこの産業に対し「大きな可能性がある」と述べたようだ。
現に、カザフスタンで行われたマイニングのハッシュレートシェアが昨年9月と比較して3倍になっているというレポートが出されるなど、マイニング産業の勢力図にも影響を与えている。
カザフスタンでは現在デジタル技術に関する規制について議論が進められており、マイニングは含まれていないが、暗号資産は規制の対象とされている。
この法案はすでに可決され、大統領府の承認を待っている状態だが、承認されれば法律で定められた一部の例外を除き、暗号資産の発行や流通が明確に禁止されることになる。
似たような事例として、先月イランでもRouhani大統領がマイニングに関する規制を吟味し、国家戦略として位置付けるために調査を進めるよう指示を出している。
こちらも暗号資産取引などを禁止しているが、昨年7月にマイニングに関しては合法とみなしている。
また、ウクライナでも政府が新型コロナウイルスの影響で発生した余剰電力をマイニングに活用しようと検討を開始。
ロシアでも政府系マイニング企業がさらなるマイニングシェアの獲得に向け動きを強めている。
これらの国の共通点として、暗号資産そのものに関して懐疑的な姿勢を見せていること、そして石油などの資源が豊富なことから電気代が安価で、なおかつ電力消費量が多いことが挙げられるだろう。
いずれも、今までのように国が容認しているだけでなく、むしろ先導していく姿勢を見せている点は今後のマイニング産業および暗号資産市場に変化をもたらす大きな要因になることだろう。

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