Vol.11 リップル信者・鈴木 宙の「暗号資産500万円が50万円になりました」

〜仮想通貨とラグビーと楳図先生〜

日本がスコットランドに勝って、ベスト8に進んだラグビーワールドカップ。まだまだ熱戦が続いている。
それに対し、2週間前のこのコラムで、僕は「マスコミが『日本列島大熱狂』みたいなことを書いているが、そんなにラグビーが日本中で盛り上がっているのか?」と書いた。
実際、ワールドカップが日本で開催されるというのに、職場や電車の中、タクの運ちゃんでもラグビーの話題を話してくる人は全くいなかった。
しかし先週末、日本がベスト8になった途端、テレビや新聞の取り上げ方が格段に変わった。ラグビーの話題をする人も多くなった。
とりあえず、ワールドカップが終わるまでこのラグビーブームは続くだろう。そして徐々にブームに陰りが見え4年後にまた盛り上がるはずだ。まるで株や仮想通貨のチャートのようである。
僕は、誰もラグビーの話が通じる友人がいないので人に話したことはないが、熱狂的ラグビーファンだ。
父が早稲田出身もあって、幼稚園の頃から国立競技場や秩父宮ラグビー場にいつも連れていかれた。神戸製鋼の7連覇、毎年の早慶戦、早明戦を生で観てきた。
そんなラグビー好きの親の影響もあって、ワンシーズンごとに私服でも着られるカンタベリー(ラグビーブランド)を、普段からよく着ていた。
今もオールブラックスやオーストラリアのジャージ系の私服は何着も持っている。
街を歩いていても、電車に乗っていても、たまにオールブラックスのあの黒ジャージを私服で着ている人を見かける。ラグビーが好きかどうかは知らないが、それなりにかっこよく別に誰も気にかけない。私服として世間でも馴染んでいるからだ。
それに比べ、日本代表のジャージ(通称・桜のジャージ)のデザインは、なんなのか?  
僕はこの桜のジャージにトラウマがある。
今から10年以上も前、大学時代、学校の授業を受けた後、秩父宮ラグビー場で日本対カナダの試合を観に行ったことがあった。
ラグビー場で着替えるのが面倒だったので家から桜のジャージを着て大学に行った。
普段からオールブラックスとかのジャージを学校に着て言っても何も言われたことはなかった。
たまに、サッカーでは日本代表の青ユニフォームを普段着で着ている人がいるが、あまり違和感がない。
なのに、なのに、ラグビーの桜のジャージは赤白のストライプなので目立つ! とにかく目立つ!
その日、学校に行く電車の車内でもジロジロ見られた。いまから思うと頭がおめでたい人に見られたのかもしれない。
そして、いざ学校に行くと、ラグビーを知らないゼミの先輩から、「鈴木くん、今日はオシャレな服、着ているねー(小バカにした目で)」と言われた。
僕は、それまでラグビーの国際試合の時は、この桜のジャージを着て日本代表を応援に行っていた。競技場では、結構、この桜のジャージを着て応援している人がいるので何の違和感も感じたことはなかった。
しかし、プライベートで着たことはなかったので、そういった先輩の指摘を受けたことがなかったのだ。
そして、その先輩の次の一言は強烈だった。中指と小指を曲げた手で「グワシ」と『まことちゃん』のポーズで言ってきたのだ。
『まことちゃん』といえば、漫画家・楳図かずお先生の名作。すっとんきょうなキャラで、時折、テレビに出る楳図先生は、いつも、あの桜のジャージと同じ赤と白のストライプのシャツを着ている。
くだんの先輩は、ウケ狙いで僕に「楳図先生」というあだ名をその場で僕に名付け、大学のゼミのみんなに笑われた。
それから卒業するまでゼミでは「楳図先生」と呼ばれるようになってしまった…。僕は、あの屈辱以来、桜のジャージに腕を通していない。
ワールドカップで日本代表が強豪国に次々と勝つのは嬉しいが僕には体をゴツくした楳図先生の集団に見えてしまうほど、いまだ、桜のジャージ1枚で「楳図先生」と言われた過去を思い出してしまう。
今回、ラグビー日本代表がベスト8を決めて、あの桜のジャージが10万枚以上売れたそうである。これが、もしオールブラックスみたいなカジュアルに着られる服だったら100万枚は売れたことだろう。
最近、ワイドショーとかでワールドカップのラグビー場周りのファンに、インタビューしているシーンを観かけるが、みんな桜のジャージを着ている。
しかし、これほど盛り上がっても都心や電車の中で着ている人を見たことはない。試合日に、プロ野球のユニフォームや、サッカーのジャージを着ている人はよく見るが、ラグビー日本代表のジャージを見たことがない。みんな心の中であの赤白のストライプのジャージを現場やパブリックビューイング以外で着るのがちょっと気恥ずかしいのだろう。きっと現場で着替えているはずだ。
僕は昔、楳図先生の邸宅の近くに住んでいた頃、何度か散歩をしている先生を見かけたことがある。プライベートでもあの目立つ赤白のストライプを着ていた。
楳図先生こそ、男の中の男だ。桜のジャージがリーチ・マイケルより似合う(個人的感想)。
いま僕の周りの仮想通貨ユーザーから、出川組の僕はかなりの「にわか」に扱われている。
「仮想通貨をやっている」と言うと
必ず「何を持っているの?」と銘柄を聞かれる。
ここで「リップル」と言うと「いつ買ったの? いくらで?」と時期を聞かれるのが恒例だ。
なぜか知らないが、こう言うことを聞いてくる人は、リップルを1XRP=0.5円や10円未満で買った人ばかりだ。自慢したいのだろう。
そして、僕が「何回かに分けて平均すると300円くらいで買った」と言うと、僕を「楳図先生」とからかった先輩のように、「それ、2017年末の仮想通貨ブームの頃ですね」的なことを言ってくる。
直接「出川組」とは言ってこないが、心の中で「出川組」と思っているはずだ(被害妄想かもしれないが)。
いちいちリップルのことを聞かれるのが辛いので、最近は「ビットコインを買った」と言うことにしている。ビットコインというと、特に何もつっこまれない。
現在、2000以上の銘柄があると言われる仮想通貨の中で、日本国内ではリップルの保有率がビットコインに続いて2位の位置にある(JVCEA調べ)。
それなのに、いまのリップル価格を見ていると全盛期の10分の1以下。ツイッターでリップルに希望を抱く人も確実に減っている。なぜなんだー!
リップルが300円や500円になって、「出川組ですけど、何か?」と言える時代が早く来て欲しい。3年後、5年後になるかもしれないが、それくらい待たないと買った時の値段になる気がしない。ま、そもそも、そんな値段まで戻るのかって言われるかもしれないが…。
この1週間、リップルは調子がいい。15日には節目の30円を抜け、いっときは33円に迫る勢いだった(記事執筆時点)。
なかには、今週はビットコインでなく、リップルが相場を動かしているという専門家もいる。
そして、11月7、8日には、リップルの年一回の国際カンファレンスSWELL2019が控えている。ここで、大きな新プロジェクトの発表があれば、リップル価格がグーンと伸びる可能性も少なくない。
もう、とにかく次のラグビーワールドカップの時までには、なんとかしておくれ、リップル!

Profile
文◉鈴木 宙(すずき・そら)
埼玉県出身。
大学卒業後、焼きそばパン工場で焼きそばに青海苔をふりかける仕事に3年従事し100万円稼ぐ。そのお金を元にアメリカに単身留学。このとき、サトシナカモトと出会い仮想通貨(暗号資産)に魅了されるが、後にそのサトシは偽物の詐欺師だったと判明。数十万円騙し取られる。その後、失意のうちに帰国し、「仮想通貨で失った金は仮想通貨で取り返せ」を信条にリップルに投資。しかし購入後、大暴落。だが未だにリップルの可能性を追い求めているリップラー。最近の失態は、お気に入りのキャバ嬢のバースデーにドンペリを入れてしまい、翌日、泣く泣く3ビットコインキャッシュを利確してしまったこと。現在はフリーのライターとして活動すると同時に「月刊仮想通貨デジタル」の記事編集、執筆を手掛けている。Twitterアカウント
アカウント→ @sora50050

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