創業者が語る『beep now』が生まれるまで

ピアニスト、楽天と異例の経歴を持つCEOが挑む、テクノロジーと人を真につなぐサービス!!

スキルシェアリングをブロックチェーンで

2018年の注目ICOとして話題のbeepnowは、「サービスを依頼したい人」と「スキルがある人」を結びつけるスキルシェアリングプラットフォームである。
本誌ではそんなbeepnowのCEOであるアレックス氏への取材を全5回にわたって掲載する。
今回は、アレックス氏がbeep now設立に至るまでの経緯を伺った。

テクノロジーと人間をつなぐ

ICOへの信頼性を判断するうえで、チームメンバーの経歴は非常に重要な要素である。
そこでまずは、beep now設立に至るまでのアレックス氏の経歴を聞いてみた。
「最初は、プロのピアニストを1年半ほどやっていました。携帯電話の販売を1年半経験し、それから楽天に入社しました。」
なんとも異色の経歴である。楽天では、インテリア事業、サイト制作部門、R&D(コンテンツの研究開発)部門で職歴を重ねたという。
「実はサイト制作は趣味で少しできる程度だったんですけど”できる?”って聞かれて”できます!”って答えちゃったんですよね。」
アレックス氏は明るく笑いながら当時を振り返る。
「でも、そこから必死に勉強してスキルを高めました。」
このような楽天での経歴によって、アレックス氏はテクノロジーへの知見を深めていく。
新しい分野へのチャレンジ精神とそれを実現する意志の強さは、beepnowの挑戦にもつながっているのであろう。
R&Dチームでもアレックス氏はチャレンジと成果を積み重ねてきた。
楽天市場の売上をアップさせたエモーショナルページも、そのひとつである。
「たとえばフォアグラを”おいしいですよ! 安いですよ!”とアピールするだけでは、なかなか購買していただけません。それよりも”夫が昇進した”とか”子供が部活で勝った”というときに、お祝いとして皆で楽しく食べることをイメージしてもらうんです。大切なのはフォアグラの”味”ではなく、”どんな幸せを味わえるのか”なんです。そのために、お客様が幸せな姿をイメージしやすいようなページ設計を取り入れたんです。」
このチャレンジも大きな成果を生み出したという。
アレックス氏の武器は、チャレンジ精神とたゆまぬ努力によって積み上げたテクノロジーへの知見だけではない。
「テクノロジーと人間を結びつけるのが得意」という言葉からもわかるとおり、テクノロジーによって人間にどのようなメリットを与えられるのか、という考えが常にあるのだ。

民泊事業を手がけながら感じたことは

その後、アレックス氏は独立して民泊事業を開始。今でこそ多くの注目を集めているが、当時はまだ民泊という言葉すらあまり知られていなかった。民泊は、いわば空間をシェアリングする事業である。何かをシェアリングして、人間の生活を便利にするという発想はbeepnowと共通している。
「30棟近くの民泊ホテルを手がけたのですが、お客さんはホテルの設備やサービスを完全には信用しませんし、逆にこちらもお客さんを100%信用することは難しいと感じました。」
事業を成功させながらも、サービス提供者と利用者の間に信頼関係がないゆえの苦労を知った。民泊は一般的なホテルよりも格安で利用できるのがメリットだが、利用者と提供者の間でのトラブルも発生してしまいがちである。これは民泊にかぎらず、多くのマッチングサービスが抱える問題だ。手軽さというメリットは、信用を築き上げることが困難であるというデメリットと表裏一体になっているのだ。

現実の社会システムを、シェアリングサービスにも

beepnowは、信用を築きにくいという既存サービスへの解決策を用意している。
スキルシェアリングサービスに、改ざん不可能であるというブロックチェーンのメリットが活かされる。
「本来、人生はリセットできません。だからこそ私たち人間は、信用を失わないように全力で仕事に取り組むんです。そういう現実の社会システムを、ブロックチェーンと仮想通貨によってインターネット上にも実現できると考えました。」
アレックス氏のこのような思いから、beep nowは生まれた。
インターネットを使ったマッチングサービスは、たとえ失敗してもアカウントを消してしまえば、自分の人生に傷はつかない。
しかしブロックチェーンを使ってすべてのデータを保存しておけば、その記録は永遠に残るのだ。
だからこそ利用者の間に信用が生まれる。
「1人1アカウント制」や「AIによる利用者への評価システム」など、beepnowには強固な信用によって成り立つシェアリングサービスとしての仕組みが取り入れられている。
アレックス氏が持つ「テクノロジーと人間を結びつける」というスキル。
チャレンジを成果へと導く「実現力」。
そして、ブロックチェーンによってもたらされる「信用」が絡み合って「beepnow」は生みだされたのだ。

Profile
Alex Tsai(アレックス・サイ)
Founder CEO
2008年楽天株式会社入社、研究開発チームに従事。その後独立し、民泊の運営を開始。民泊運営の中で「ゲストは基本的にホストを信用していないこと」を感じ、この問題を解決するため、ブロックチェーンテクノロジーを利用した、合法的で尚且つお互いが信頼しあえる会社を作るためbeepnowを立ち上げる。

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