プロトレーダ解析 vol.5

月刊仮想通貨vol.5 2018年6月23日発売号より

謎の現役為替トレーダーとして高い実績を誇るトシムリン氏が、独自の分析で仮想通貨市場を予測。
新年度の展望をデータを踏まえて解説!

先月号から今月までの振り返り

BTC USDは約$10000に達成し、もう一段上のテクニカルレジスタンスである$10983~11426まで上昇する機運を高めていたものの$10000というラウンドナンバーが意識されて下落する格好となった。
約$10000達成で$6388~6767で仕込んだプレイヤーの一部利益確定に絡んで、投資会社バークシャー・ハサウェイを率いる伝説の投資家、ウォーレン・バフェットが自社の株主総会でも、ビットコインを「殺鼠剤の二乗」と表現したことにより売りが加速。
このウォーレン・バフェットの見解に対しては様々な意見はあるが、バフェットは過去に、”投資は自分が理解しているものに対してすべきだ”と発言している。
そういった意味では現在BTCに投資している多くの人は仮想通貨の本質を理解しておらず、ただの投機目的で投資を行っているために説得力のある発言だといえます。
逆を言えば、仮想通貨やブロックチェーンに関してしっかりと理解して投資を行っている方はいい投資を行っていると言えるので、こういったネガティブ発言や目先のアップダウンに狼狽えず、長期目線で保有していくことが大事だとも言えます。
バフェットのネガティブ発言と$10000達成の利益確定が重なり下落したものの、小さな調整ABCのポイントである$8216~8368でサポートされるかのように思われたが、インド中央銀行はインドの商業銀行が仮想通貨取引所との取引を全面的に禁止し、パキスタン中央銀行に至っては、パキスタン国内で仮想通貨取引を行うことは違法とし、海外へ仮想通貨を介して資金を移動することを処罰の対象と発表したことも重石となり、更に下落して大きな調整ABCをつけにいく形となった。
個人的には$8216~8368を切った時点で大きな下落調整のABCを形成して$7080~7191まで下落するとは予測していたが、この根拠を強めるものとしてマイクロソフトの過去の値動きは非常に参考になり、その値動きを参考にし図1のような予測を立てていたが予測は当たった。

図1:Microsoftの価格を参考にした下落予測

底が固まりつつあるBTC

だがまだ当面はレンジの可能性はあります。
現在は大きなエリオット波動論の調整ABCパターンを形成し$7080~7191で底を固めています。
エリオット波動とは簡単に言うと市場は基本的に推進5波動、調整3波動を繰り返してトレンドを形成している理論です。
エリオット波動の基本的な定義として覚えておくべきことは第3波は一番長くなりやすい(最もトレンドが継続しやすい)という点です。
また、2波は1波の安値を下回ってらず、4波動の安値は1波動の高値を下回ってはいけないという定義もあります。
エリオットは基本的には後付け理論ではあるが、個人的には1波、2波が形成されて、1波動の高値を終値で超えた時には次にエリオット3波動になるため、しばらくの間トレンドが継続すると判断し、ここで一番大きな利益を狙いにいきます。(図2)

図2:エリオット波動論
ここ直近の過去相場で言えば水色のラインを終値で超えた時点で5波目のトレンド継続という判断になり、このポイントでも素直にトレンドに追随してロングポジションを取ります。
しかし、5波動目で上ヒゲを伴い実体の潰れたローソク足が複数でてくるようであればそれは5波目終了のシグナルにもなり、利益確定を視野に入れるべきポイントです。

ここ直近の過去相場で言えば緑のラインがある$7500近辺を終値で抜けた時点で第3波動形成開始と判断し、この上昇には素直に乗っていくべきポイントとなります。
3波の高値をつけて調整の4波目を形成し、次に4波の高値を超えてきた場合には5波目になると判断します。
しかし、エリオット波動論の基本的な定義としては3波動が一番長くなりやすく、5波動目は3波動よりも短くなりやすいです(変則的なパターンも存在します)。
また5波は3波の高値を超えずにフラットという形で終わってしまう場合もあります。
いずれにせよ3波の高値を終値で超えた時点で5波目のトレンド継続という判断にはなりますが、ここではあまり利益追求をすると利益確定売りに巻き込まれて損をすることにもなりかねないためにあまり欲張らずに利益確定をした方がよいという判断になります。

図3:エリオット波動をBTC USDの過去チャートに当てはめた図
エリオット波動論の基礎的理論を単純に見ていった場合、推進5波の後に来るのが調整の3波(ABC)である。
現在のBTC USD市場は大きな調整のABCの着地点である$7131をタッチして上昇反転してきている。
このポイントの近辺には直近の上昇波動に引いたフィボナッチ78.6%も重なってくるために強力なレジスタンスラインとなることからこのポイントが一旦の底だと考えられる。
また、もしこのポイントを抜けたとしてももう一段にはバットパターンという強力なリバーサルシグナルが発生するポイントもあり、さらに価格帯別出来高を見てみると、ここには多くの出来高も伴っているために固いサポートとして機能する可能性が高い。
これを踏まえると少し広く見れば$6834~7191が底だと考えられる。

図4:エリオット修正ABCと他のテクニカル根拠が集積する強力なサポートゾーン
サイクル理論的にも6月の底が本当に底になりやすいので、6月に$6834~7191をきらずに維持できれば底値は固まりつつあると見ても良さそうです。
星の動きからしても過去のバブルのほとんどが一白水星で起こり、九紫火星でバブル崩壊。
そして、歴史的に色々な価格の値動きを分析してみると長期的にみればバブル崩壊後の九紫火星が長期的な底になっていることがほとんどである。
今年はまさにその九紫火星の年であるために今年の底が長期的な底になる可能性が高い。
NASDQ市場とBTCUSDを比べて見ると比較的似ているような形をしており、歴史が繰りかえすのであればBTC USDも長期的に見て、これからまた最高値を超える動きになる可能性がある。

図5:NASDQとBTC USDの値動き比較
仮に$6834~7191 が底だと仮定した場合、ここからは中期的に見れば上昇転換が考えられます。
今までBTCをマイクロソフトの価格と比較して予測を立ててきましたが、今回もマイクロソフトの値動きを当てはみるとマイクロソフトはここからざっくりと$6850~10000のレンジでの推移になりました。
そのレンジで推移した期間はマイクロソフトの場合は約1918日。
モルガンスタンレーの分析であるBTCはドットコムバブルの15倍速で動いているということを当てはめたら、ここ直近で底値を固めた場所から約4カ月近くは$6850~10000の間で推移することになります。
とりあえずまず目先の動きとしては$7800近辺を超えられるかが注目ポイントとなり、そこを明確に超えてくると$8216~8368を目指す展開が見込まれます。
足場はそこまで悪い状況ではありませんがBTCがまた息を吹き返すには新規プレイヤー増加が必須条件となってきそうです。

Profile
トシムリン
トレード歴13年の謎の現役為替トレーダー。
2016年後半にイーサリアムに可能性を感じ、仮想通貨投資を開始。
独自のテクニカル分析に基づき、多くのアルトコイントレードも日々行っている。
現在は会員数が数百名以上いる仮想通貨コミュニティーTAMARIBAのセミナーやプロコースの講師を務めている。
http://tamari-ba.com/

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